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外壁材と塗料の相性

外壁と塗料の相性の重要性

耐用年数を気にされる方は多いですが、その耐用年数だけを考えていると大事な視点が抜け落ちています。その視点とは「壁との相性」です。

いくら性能が高いと言われている塗料でも、壁の素材との相性が悪ければ思ったほどの効果を得ることはできません。そこで、塗装の後で後悔しないように、住宅の外壁に使われている主な素材とそれに対して相性のよい塗料は何かについてご説明致します♪

クラックが発生しやすいモルタル素材

モルタルは、セメントに石灰や水を混ぜて作った素材です。現代ではこの素材を採用した家も減ってきましたが、独特の質感と味わいがあり、高い強度と耐火性を誇ります。また、素材同士のつなぎ目がないのも長所のひとつです。

ただ、モルタル自体の防水性は低く、亀裂やひび割れが起きやすいという欠点があります。ひび割れや亀裂のことをクラックと呼びますが、これが増えるとそれだけ雨水が浸入する可能性が高くなります。

その予防や修復のためによく使われているものに弾性塗料があります。塗膜の厚さが通常の塗料より厚く、伸縮性も高いので建物が地震などで多少揺れても塗膜が破断しない性能があります。

弾性塗料の使用はNGのサイディング素材

モルタルに代わって、住宅の外壁素材の主流になっているのが、サイディングです。 セメント質や繊維質などの原料を使って板状にした素材で、加工が容易で防火、防音、耐久性に優れているという特徴を持っています。

使用されている材質によって、窒業系、金属系、木質系、樹脂系などに分類されますが、住宅に使用さているものの大半は窯業系サイディングです。

窯業系サイディングの弱点としては、壁と壁のつなぎ目はシーリングで処理をするので、経年劣化でシーリングが固くなったりすると、破断し水の侵入が容易になってしまいます。

伸縮を繰り返して塗料が剥離しやすい木質系素材

檜やヒバなどの天然木や合板を外壁に用いたものを木質系と呼びます。自然の暖かみが感じられる素材で、温度や調湿効果があり優れているのが魅力です。

しかし、塗装の際にはそれが足かせになります。木材は湿度の高い時は、空中の水分を吸いこみ、乾燥している時は水分を外に放出します。

その働きによって家の中は一定の湿度に保たれるわけですが、同時にそれは木材が常に膨張と収縮を繰り返すことになり、塗膜には非常に負担がかかります。

そのため、モルタルやサイディングなら10年もつ塗装が数年でダメになってしまうケースもあります。

特に、溶剤系の塗料は塗膜が硬くなりすぎて伸縮を繰り返す木材に塗っても剥離しやすいので、塗料の選定は非常に難しいです。

また、木材の塗装には、浸透タイプと造膜タイプのどちらの塗料を使用するかという問題もあります。前者は、塗料が木材の中に染み込んでいくので、内部も保護できる代わりに耐久性が低いという欠点があります。

それに対して後者は表面を塗料で覆うので、耐久性が高い代わりに、美しい木目が失われ、また、前述のように塗料が剥離しやすいというのが難点です。

 

住宅の外壁素材としてはその他にも、耐火性やデザイン性に優れたコンクリート、発泡剤を加えてコンクリートを軽量化したALC、アルミやステンレスなどの金属板を用いた金属系、消石灰が原料の漆喰などがあります。

 

住宅塗装をご検討の際は、担当者が適切なアドバイスをさせていただきます。

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